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19話
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「今日暇?」
目の前でトーストを齧るしょーちゃんが尋ねてくる
朝から二人でご飯を食べてると新婚さんみたいでにやけてしまう
出かけてくれた両親に感謝だ
早朝に一度起きたのは寝ぼけながらもちゃんと覚えているし、背後から見るしょーちゃんの頬が赤くて同じく染まる耳も食べてしまいたい位に可愛かった
ずっと抱き締めながら同じベッドで朝を迎える妄想をしてきたけど、やっぱり現実のしょーちゃんには敵わない
もう一度目が覚めた時にはしょーちゃんが起こしに来てくれて幸せ過ぎて怖いくらいだ
「今日暇だよー」
寧ろしょーちゃんの為に俺の休日はほぼ予定なんか入ってない
友人もしょーちゃんと共通の奴等ばかりだから出掛けるにしても一緒が多いのだ
「じゃーさ、俺の家行こう?」
「うん!良いけど、何かあった?」
「んー?何もないけど…まぁ俺の親にも多喜と付き合う事報告しとこうかな?って」
少し照れたようにはにかむ姿が天使そのものだ
窓から射し込む太陽の光に照らされて神々しささえ感じる
「…って…え?」
「昨日さ、多喜が信明さんとか早苗さんに正直に付き合う事伝えてくれただろ?」
ー最初は驚いたし恥ずかしったけど、凄く嬉しかったんだ
だから、俺も多喜との事ちゃんと親に言っておきたいなって…多喜にも安心して欲しいから
一生懸命伝えてくれるしょーちゃんに頭が一瞬で真っ白になる
しょーちゃん、昨日そんな風に思ってくれてたんだ…
「どうしよ…嬉しくて、死にそう」
「大袈裟だろ多喜…って!泣いてるのか⁈」
「…っ…うん」
泣くなよーなんて言うけどそれは無理だ
しょーちゃんが俺との事をそんな風に考えてくれてるのが嬉しかった
一方通行じゃなく、しょーちゃんも俺に気持ちを返そうとしてくれるのが本当に嬉しい
昨日の夜も、しょーちゃんは言葉とか態度で俺にちゃんと気持ちを伝えてくれた
そんなしょーちゃんだから好きになった
何時でも真っ直ぐで、しょーちゃんの一つ一つをを知る度に俺はもっと好きになるのだ
「不束者ですがよろしくお願いします」
泣き笑いで伝えるとしょーちゃんが優しく笑ってくれた
多喜が嫁に来るの?って
しょーちゃんと一緒にいれるなら嫁でも何でも良いです
ーこちらこそよろしくお願いします
しょーちゃんをどうしても自分の物にしたくて、いっぱい先回りしたけどそんなの容易にしょーちゃんは越えて行く
俺は絶対にしょーちゃんには敵わないって思い知るのだ
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