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…とうとう始業式。優を部屋だけじゃなく、屋敷から出す日。
不安で不安でたまらなかった。
「おい。優の支度はできたか。」
「はい。済んでおります。」
優は部屋で食事もしていて、部屋から出ることはほとんどないから、学校に行く直前に優を迎えに行った。
「優。行くぞ。出てこい。」
返事も聞かないで部屋をでた。
正直、優を学校に連れて行くのには、まだ抵抗があった。
『俺以外の奴の目に優が映る。』
そう考えただけで気分が悪くなった。
でも、優の全てが知りたい。
その一心で、なんとか決断した。
優が使用人と一緒に屋敷から出てきて、俺の後に車に乗り込んだ。
ここに初めて来たとき以来の車に戸惑っている優が、可愛かった。
ここに来たときの優のことを、思い出させてくれた。
まだ、優のことを何も知らなかった頃に。
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