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「おはよう。」
たくさんの声が行き交う中、俺と優は空き教室に来ていた。
「授業が終わったら中庭に行く。そこで放課後に会う約束をしているからな。」
それだけを告げて出ようとしたら、優から話しかけてきた。
「あの、誰と会うんですか?」
誰と会うのか、優が気にならないわけがない。
なんせ、買われてから初めて外に連れ出されたんだから。
「そうだな。教えてやるよ。」
別人のように明るくなってしまった優に向かっていった。
「…69番、…といえばわかるかな?優。」
『69番』
その単語を聞いた途端、目をカッと見開いて、過呼吸を起こた。
…予想以上だな。
なんらかのアクションを起こすだろうとは思っていたが、まさかここまでとは思わなかった。
そこまで影響があるのか。
俺以上に。
記憶を改竄してしまうほどに。
複雑な心境になった俺は振り返らずに、連れてきた使用人に「優を放課後まで見張るように」とだけ残して、教室に向かった。
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