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ここは、渋谷第一高校。
高校と言っても、大学と隣接している私立のエリート校だ。
この高校には選ばれた人間しか入れない。
入学試験はいろいろだが、結局はなにが決め手なのかを知る者はいない。
ただ、この学校を卒業すると、必ずエリートになる。
だから、この学校はエリート校と呼ばれる。
桜が咲き、散りゆく道路。
そこを歩くのは真新しい制服に身を包む高校生たち。
今日は渋谷第一高校の入学式だ。
皆、緊張した面持ちで歩く。
一歩一歩、踏み締めながら。
エリート校に入るということを、噛み締めながら。
そんな中を、ひとりの少年が同じように歩く。
跳ねた黒髪を風に靡かせ、翡翠色の目に力強い光を宿して。
「――――ミカ……」
そう呟いて、彼――百夜優一郎は進む。
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