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怖いくらいに、愛してる。3
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「良かった。でもね、もうあんな事はやめて。僕はね浩人が大好き。愛してるんだよ?それなのに他の人とあんなに近くで喋ったら悲しいよ。日常生活で誰かと話すななんて、言えないけれど、いや、言えたらいいけど、無理な話だから。あ、話が逸れたけど、嫌なんだ。ねぇ、浩人の可愛い声や顔を誰にも見せたくない。あんな近くで見て話をしていた奴を許せないよ。でもさ、他人を傷付けたら浩人が怒るから、やっぱり浩人をどうにかするしかないんだよね?僕できるよ、浩人なら。どうする?してもいい?もう誰にも浩人って分からないくらい、全部ぐっちゃぐっちゃにするの。それでね...っん」
「鳴海、うるさい」
手っ取り早く、鳴海の口をキスで塞ぐ。
だが、鳴海は微笑みを崩さず、先ほどまで怖い事を口走っていたとは思えないほど優しい目で。俺を見つめた。
キャラメルの様な目がトロリとしている。
だが、それに流されてはいけない。
流されたらそこで終わり。この世界と。
俺は鳴海の頭を撫でながら、悲しげな顔を貼り付ける。すると、鳴海は困ったような、心配した顔になる。
「鳴海が俺のこと大切なのはわかる。俺も鳴海が大切。だけど、鳴海に顔をぐっちゃぐっちゃにされるのは嫌だ」
「どうして?そうすればもう浩人の顔なんて見る人いないのに」
「...鳴海は、俺の顔見れなくていいの?」
「どんなにぐっちゃぐっちゃになったって浩人は浩人だろ?」
「俺は、鳴海の顔が好き。だって、鳴海だって分かるから。..見かけって大事だと思う。鳴海を見て鳴海だって分かるのは、その見た目だったり声だったりする。それが無くなっても、鳴海はいいの?」
ここまで言うと、鳴海の顔がさぁっと青白くなった。
「そ、それはダメ!浩人の顔が見れなくなるのはダメ!浩人の存在自体は変わらないけれど、その存在を確かに証明するものが無くなったらダメ!」
「でしょう?それでも鳴海はしたい?」
「しない!....分かったよ。浩人の顔や声を他の人が見たり、聞いたりするのは、許すよ...」
「ありがとう鳴海。愛してる」
「僕もだよ」
あぁ、俺の言葉一つで何でも変わってしまう。
この俺に従順なこいつが可愛くてたまらない。
本当のヤンデレはどっちなのか。
怖いくらいに、愛してる。
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