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友達と。
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「泉、帰るぞ」
意識を戻す。そこには、僕と同室の長谷部 空(はせべ そら)がいた。
「長谷部、なんで?」
僕が聞くと、長谷部は困ったように笑って僕の頬を撫でた。
「一緒の部屋なんだから、帰るぞ。なんだ、一緒は嫌か?」
僕はふるふると、首を横に振った。
長谷部は僕の腕を掴んで椅子から立ち上がらせた。
僕は黙って長谷部に連れられて部屋に帰ってきた。
「どうした?今日は何時にも増してボウっとしてるな」
「そう、かな」
長谷部が手を伸ばしてきたけど、僕はスイッと避けて自室へ篭った。
あまり、構わないでほしい。どう対応したらいいか分からないし。
長谷部は何であんなに僕に構うんだろう。
ふと、ケータイを取り出すと親からメールが入っていた。
息子に送るような内容ではなく、ただの業務連絡のようなメール。心配の言葉などない。
なんか、胸の所が、スースーする。
いつもの事だけど。
「今日もつまらなかった。...明日も、つまらないんだろうな」
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