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逃避
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…
……
…………
「………っ!」
勢いよく起き上がる。
一瞬で何が起こったか理解できずに、焦って周りを見渡すとほんのり橙色の照明の寝室に僕はいた。
ちょうどベッドの頭側にある窓が開いていたため清々しい風が微かに入りこんでくる。
サァァァァァ
うっとおしい熱気を払いのけてくれる風。
バクバクと鳴る心臓が少し落ち着き、はっと息を吐いた。
「夢……」
まただ。
何かに追いかけられる夢。
最近よくこの手の夢をみては、うなされて起きる。
「はぁ」
僕は小さくため息をついた。
この夢のせいか、寝不足で体力も落ちた気がする。ふと頭を抱え込むと、髪は汗で濡れていた。
「気持ち悪い」
静かな部屋に、僕の声は思いの外響いた。
シャワーを浴びようとバスルームに向かおうとして、人の気配を感じ足をとめた。
そうだ、ここは僕の部屋じゃない
これから行われる事の為に、相手は汗を流している。それよりも前に僕は、下準備のため、風呂に入ったけど、夢のせいでまた汗をかいてしまった。
後で謝ってもう一回シャワー浴びさせてもらおうか…
僕は仕方なく部屋に戻り、軽くベッドに腰掛けた。
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