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逃避 菅井side
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菅井side
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今から1年前のこと
「ただいまー」
誰もいない部屋に俺の声は寂しく響く
時計を見ると午前1時
病院勤務をして7年、29歳の俺は若いわりに実力があると言われ、その期待を裏切らないためにも人の倍以上、仕事をこなしていた
そのため帰宅時間が遅くなるのはよくあることだった
「ビール飲んで早く寝よ」
風呂に入り、ビールを飲んだらアルコールの勢いですぐに寝る
これが俺の日課だった
しかしそれでも、寝付けない時がある
〜〜〜、〜〜
〜っぁ〜〜、
…………
「ああ!!もう!うせっえ!!またかよ!」
勢いよく枕を壁に投げつける
その壁の向こう側、つまり隣の部屋からはまだ微かに声が聞こえてくる
俺の寝付けない原因はこれだ
「こんな夜中にいっつもうるせえな」
さすがにもう半年ほどはこれで悩まされている
今日こそ文句でも言ってやろうか
俺は迷わずスウェットのまま外にでた
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