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策に嵌る 啓太side
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「2人とも、意気込みはいいけど、今日の練習はもう終わり。ボスのところ行ったらその後は明日に備えてちゃんと休まないと、ねぇ、涼平さん?」
実さんがそう言うと、涼平さんは思い出したと言うように、頭を抱えた
「ああっ!明日からまた仕事だった!せっかくいいところだったのによぉ、みのる〜こっそり練習しよう!な!啓太も練習まだしたいだろ?」
もちろんです、そう言う前に実さんの声が遮った
「また成さんに怒られますよ?休むのも、仕事のうちだって。それに涼平さん、啓太は明日学校があるから今日はもう駄目ですよ」
「成はちょっと心配性すぎるんだよなぁ」
スタスタと前を歩く2人に置いていかれぬよう、俺も歩調を合わせる
「え、あの、俺って学校行くんですか…?……うぶっ!」
俺の言葉に2人が急に足を止めたから、見事に涼平さんのたくましい背中に顔が埋もれた
「当たり前だろー?一体何聞くんだ、啓太」
ぽかんとした顔でそう言われる
「ええっ、この組織に入るって事は、もう学校なんかは、辞めないといけないと思ってました、それに、その覚悟で来たんですけど…」
「ははっ!確かにそう思うかもね。でも逆なんだよ。こういう組織にいるからこそ、普通の生活もきっちりしておかないといけないんだ。ある程度の教養は必要だし、普通の社会にもちゃんと適合しておかないと、後にしっかりした組織にならなくなるからね」
そう言われ、んー、と考えた
つまり、教養もない、常識もしらない人達で組織が形成されてしまうことになると、中身のない脆い組織になってしまうという事だろう
「何だか、すごくしっかりしてますね…」
「意外でしょ?」
「まぁ、少し…」
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