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貴方が泣くわけを(番外編)
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「どうしたんですか!?」
雷さんの泣くところなんて見たことも聞いたこともなかった
いつも優しくて完璧なのが雷さんだったから...
「タメでいいよ。俺さ...遥斗にフラれたんだ」
「え...」
わかってはいた。頭では。雷さんが兄貴のことを好きだってことぐらい。でも認めたくなかった
例え認めることができたとしても、兄貴には僕はかなわないと思っていた
そして、2人は結ばれるものだと...
この恋は叶わないものだと...
そう僕は諦めていたんだ。
でも...
兄貴は雷さんをフった
「なんで...兄貴が...嘘だろ...」
「やっぱり俺が遥斗のこと好きなの知ってたんだな...」
「ええ...まぁ...」
「好きな奴が...いるんだってさ」
「え...?」
(兄貴に好きな人?そんな話聞いたことない)
「俺さ...最低な奴だから、あいつに盗聴器しかけて聞いてたんた。それで、遥斗と男が付き合ってるって知って...あいつを監禁した」
頭がついていかない。
(男?監禁?)
すると電話の向こうで雷さんが苦笑する声が聞こえた
声はもう、泣いていなかった。
気持ち悪いくらい、いつもの雷さんだった
「悪い。いきなりこんなこと言われても困るよな...なんでもない聞かなかったことに...」
その言葉を遮って僕は言った
「僕で!僕でよければ、全部聞きます。話してください」
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