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その言葉と態度で。ようやく深山がいつもの深山に戻ったことがわかって、なぜかすごく落ち着いた。
それにこの言葉が、蒔田の予想が外れていなくて、告白に対する返答がNOではないことを示していたから。蒔田は心底安心して胸を撫で下ろした。
「す…」
遅い、なんて言われたことに、すみませんと蒔田が再び謝ろうとすると。
「勝手にちゅーまでしといて」
好きじゃなかったら張り倒すし。続けざまに責め立てられる。
でもその口調も上目遣いも、本人は喜ばないだろうけど、やっぱりかわいいとしかいいようのないもので。照れ臭いのか言い慣れてないのか、キスはあくまでも深山の口からでる際には、「ちゅー」に変換されるらしいところとか。
どうしてくれようかと思うほどだったのに。
ねぇマキ。
そう呼び止めて、ふと真顔に戻った深山は、野球をしてるときみたいに真面目な顔をして呟いた。
「俺も、好き」
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