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在来線でおよそ40分。
蒔田のアパートの、最寄り駅まで連れだって東へ戻ることになった。上りの電車がそれほど混んでないのは、不幸中の幸いだ。
深山のアパートは(さっき聞いた住所だと)在来線で東へ二駅か三駅。蒔田は新幹線のひとつ前の駅から西へ数駅。だから、なんだかんだお互いの住みかはあまり遠くない。
同郷で、こんなに近くに知り合いが(友達に格上げされたみたいだけど)住んでるなんて。同じ県内で、野球をしているときは、蒔田にとって深山はむしろ遠い存在だったのに。
やっかみ感情もあったけど、確かに憧れみたいなのもあって。結婚式場で深山を見かけたときに、うれしかったのも事実。あの試合以来、どうしているのか、ずっと気になっていたこともある。
こうなったら、とことん仲良くなってしまおう。勝手に心に決めて、蒔田は大きく息を吸い込んだ。つり革をつかんで大きく息をつくと、それを勘違いしたのか深山はあいまいにあやまった。
「マキ…なんか、ごめん?」
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