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奴隷
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とある城の別棟。
の地下。
地下のため窓はなく、狭く、到底部屋とは 呼べないような場所。
そこにユーリはいた。
別棟とはいっても、地下道で繋がっていたためユーリは外の世界にでたことがなかった。
ジャラジャラと金属音が聞こえる。
ユーリは自室の扉を見つめた。
「…だれ…?」
扉を開けて入ってきたのは友人のルジンだった。
「………ユーリ。」
「ルジン…!どうしたの?」
ユーリは笑顔になったがルジンは苦い顔をする。
「……今日、奴隷商人が来る。」
「……え…。」
「……奴隷交換だ。
使えない奴隷を売って新しいよく働く奴隷を 買うのさ。」
「そ、そんな急に……!」
奴隷交換。
確か数年前に一度行われていたのを見た。
ユーリはまだ幼い子供だったので、奴隷として働いていなかった。
だから対象にならなかっただけ。
ユーリは体が弱い。
だから仕事が遅く、いつもルジンに負担をかける形になっている。
奴隷としての身分の今、1番働きが悪い自分が奴隷商人に売られるかもしれない。
嫌だ。怖い。
ルジンのいない世界に1人なんて耐えられない。
「…こ、怖い…る、るじ……」
ガタガタと震え出す小さな体をルジンは抱きしめる。
「……大丈夫ユーリ…大丈夫。俺が守ってやるからな。」
「…………うん…」
ルジンは背が高くて力持ちだ。
ユーリとちがって体も丈夫だし仕事量も多い。
そんな逸材を手放す人がいる訳がない。
ユーリには落ち着かせようとああ言ったが、どんなに拒んだって一度決められたらもう自分にはどうしようもない。
決定権はもちろん、拒否権なんてものは存在 しない。
何故なら彼らは奴隷だから。
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