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Episode30 side時雨
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-彼が、目隠しを外したがった。
彼は、自分の目隠しを触っていた。
それだけでいつもと違う行動なのに、僕が目隠しを外したいか聞くと、彼は思いの外頷いた。
カーテンを閉めてスタンドライトだけをつけ、彼の目隠しを外した。
何日かぶりの外気に、彼は暫く目を瞬かせていた。
それから病室を見回したり、僕の顔を見たり。
…そう言えば、彼が僕の顔を見たのは初めてだ。
そう思うと、ただそれだけの進歩が嬉しくなってきて
僕はつい微笑んでしまっていた。
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