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Episode40 side時雨
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「…なるほど。やはり弱視なんですね?」
「えぇ。彼を診察した所、そのような結果が。」
「やはり、少しでも光に慣れた方が良いですよね。」
「そうでしょうな。」
「ありがとうございました。では。」
*
診断の結果、彼は弱視だった。
無論、全盲者でもなく、晴眼者でもない。
理由はやはり、目への影響が大きい時期の視覚遮断によるもの。完全に治す為の治療法はないものの、出来るだけ目を慣らす事は出来る。
眼科医にお礼を言ってから、侑君の居る病室の扉を開けた。
病室を空けた時間は短かったから、きっと眠っているだろう…そう思っていた僕は、つくづく甘かった。
病室には、誰も居なかった。
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