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「誰にも必要とされてない?冗談はやめようか。僕が何故葵君を閉じ込めてる?そんなの葵君が僕にとって必要な存在だからに決まってるじゃないか。」
「う、宇月さん…。」
葵はまんまと罠にはまっていった。
「君は魅力的だ。君は美しい。君はひ弱で可愛らしい。君は、君は僕の恋人。」
「っ…?!こ、恋人?!俺ってその…あの…性、奴隷じゃ…?」
「それは上っ面だけ。僕が葵君を貰うための言い訳みたいなものだよ。僕は葵君が好きだ。大好きだ。僕達は恋人なんだよ。」
宇月の大好きという言葉に心が揺らぐ葵。
今までとはなにか違う宇月。
でも…でも始めて人から大好きだなんて…。
こういう時なんて言い返したらいいかわからなくて。
どうしよう…。
…ギュッ
「あっ…」
宇月に抱きしめられる。
それは今まで散々無理矢理ヤられた時とは違う、優しさが存在していた。
偽装でも。
そんな事葵が気がつくはずも無くそこに存在した偽装の優しさにすがろうと自ら宇月の腰へと腕を巻きつける。
「僕を信じて。葵君の事一番に考えてるのは僕だよ。僕についていれば大丈夫だから。本当に大好きだ。愛してるよ。」
「う、宇月さん。俺…俺宇月さんの恋人になれますか…?こんな俺だけど…。」
「なるもなにも、もう既になっているんだよ。」
「…はい。」
葵の心は完全に落ちていた。崩すのは簡単。だけど、作り上げていくのは容易くできることではない。一回崩れれば作り直すのに時間がかかる。
だが、一回崩れたからといって葵の正孝への気持ちが完全に消えることはない。それは葵の意思の強さによるんだけれども…。
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