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4月
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パートの仕事もなんだかんだ嫌なこともあるけれど
それでも目標に向かって頑張ってる。
聖もスカウトの話を断ってからも
仕事頑張って
2人で通帳の金額が増えていくのを
毎月楽しみにしてた。
時に喧嘩もしたり
電話で喧嘩もしたり
それでも
喧嘩もしたりしても
やっぱり聖の電話を待つ自分もいたりした。
朝、
いつものように
聖から電話。
「おはよー!優!」
なんかだるくて
軽い喘息が出てたあたしに聖が気づいた。
「体調悪いんだろ?喘息出てない?」
「少し だるい」
「熱は?」
「ンー。わかんない。」
「仕事今日休みな?わかった?んで、大人しく1日ねてな。約束だからな。」
「でも。」
「俺 仕事行ってくるからまた昼に連絡するから!」
だけど
今日はどうしても用事があって、
出掛けなきゃいけなかった。
友達と約束だった。
怒ると分かっていながらも
友達との、約束につきあった。
聖からお昼は忙しかったのか
メールだった。
罪悪感ありながらも
友達の大切な用事に付き合った。
でもそれはあたしにとっても大切な用事だった。
聖のお父さんとお母さんへのお守り。
作りに行ったんだ。
また元に戻るように。
聖が辛くならないように。
出来上がったのを見て
すごく満足だった。
パワーストーンのただのペンダントだけど
石の意味を調べて作ったんだ。
帰り際
さっちゃんが言った。
「体調わるいんじゃないの?喘息出てるねー。」
「薬忘れちゃったから うちに帰ればあるから大丈夫!」
「聖くんとここの辺だよね?いく?」
「内緒に出てきちゃったから。でも約束だったしこれ作りたかったからどーしても。」
だんだん 呼吸がしにくくなって
意識が朦朧としてきた。
隣でさっちゃんの声がするけど
返事が返せない。
遠くの方で声がする。
さっちゃんの声と
あたしを呼ぶ男の人の声。
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