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予感 ※木下視点※
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まぁいいから待ってろ、なんて言う優木先輩と待つこと5分ほど
何も起こらないのではとか淡い希望を抱きはじめたころ、授業終了のチャイムが鳴った
そういえば授業中だったんだっけ
休み時間に突入してほどなく、先輩の携帯がピリリと着信を告げる
「お、きたきた」
先輩がディスプレイをみてそうつぶやく
…思いっきり悪人面だよ…!
なんかやばい。これは逃げたほうがいい。
本能とかじゃなく常識だ
この先輩はまたぶっとんだことするに決まってる
…なんて。
「ごめんね、後輩ちゃん。俺も本当は逃がしてあげたいんだけど…」
ばっちり木村先輩に監視されてるから無理なんですけどね!
私と屋上の出入り口の間には、逃がす気など1ミリもなさそうな木村先輩が陣取っている
そりゃそうですよねー…
自分でもわかりますもん
この状況で逃げないやつはいない、って
そんな私を尻目に、優木先輩は誰かと通話している
そりゃもう、ものすごい悪人面で。
その通話が終わってから3分ほど。
ガチャリと屋上のドアが開いた
おそるおそる、その向こう側の人物を見やる
すると
「直先輩、言われたとおり連れてきましたよー」
いつもどおり爽やかに笑う智春くんがいた
「なんだ…智春くんか…」
「なに、俺じゃ悪い?一応お前のためってことで来てやってんだけど?」
「とか言って、どうせ優木先輩のためなんでしょー?」
「あたりまえ」
先輩のことだからなにかとんでもないことをするんじゃないかなんて勘ぐったけど
全くもって杞憂だったみたいだ
智春くんが来るくらいのことなら別に言ってくれればよかったのに…
ん?…でもなんかひっかかる
智春くんなんて言った?
言われたとおり……連れてきました?
……誰を?
にやりと優木先輩が笑う
なんかすごく、不吉な予感が…
そして。
私の疑問の答えである人物が、智春の後ろから姿をあらわした
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