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2ー06
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見上げるとチケットに大々的に書かれていた、ポップな文字の巨大ゲートが来場する俺達を出迎えた。
陽気な音楽に明るく振る舞うスタッフ。
家族連れも恋人同士も友達グループも、これから起こる楽しい時間を心待ちにしているようで、俺もいつの間にかさっきまでの悶々とした気持ちが一気に吹き飛んでしまった。
チケットを入園口で渡して中に入ると、視界に飛び込むのはテレビで見た事がある勢い良く走るジェットコースターに観覧車やフードコート、それからありとあらゆる面白そうなアトラクションに目を見開いてしまう。
「うおーすっげぇぇー!!」
場内の愉快な絶叫や笑い声に興奮して辺りをキョロキョロ見回していると、透也さんが声を掛けてきた。
手元を見せられると場内マップで、スタッフから貰ってきたらしい。
おー思ってたより広い。
「結構な数だな…圭、どれから行きたい?」
そう問いかけられ俺は迷う事なく一点を指差した。
「ジェットコースター!!」
すると透也さんは一瞬目を丸くすると、小さく吹き出す。
「全く…お前は本当に」
「へ?」
「いや、何でもない。乗るか」
そう言って先を歩く透也さんの背中を追い掛けていたけど、いつの間にか浮かれた俺が追い越すような形になっていた。
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