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4ー02
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それから数日経ち、土曜日の朝。
普段なら朝から部活だけど、外の天気は雷を伴う豪雨。天気予報によれば今日1日この調子らしい。
ある程度の雨の中ならサッカーは問題無く出来る。けどそろそろ予選大会が始まる為、風邪を引かせるワケにはいかないと、監督の意向で急遽休みになった。
とは言え、酷い天気だし急な休みで予定も無いから暇だ。
とりあえず家の中で出来る筋トレをしたり、サッカーボールを使って軽いトレーニングをしてみたけど…直ぐにやる事が尽きてしまった。
また始めからし直す前に、一度休憩しよう。
そして俺はリビングのソファーに座り、テレビを見る事にした。
リモコンを取って適当なチャンネルに変えてみる…けど、特に興味を惹かれない番組ばかり。
そうなると結局動く事で考えない様にしていた重い感覚がぶり返し、小さく溜め息を吐いた。
すると背後のドアが開く音がする。
今日は両親共早くから仕事の為、振り向かなくても必然的に孝だと分かった。
孝がキッチンに向かい、冷蔵庫から麦茶を取り出しているのが横目で見えた。
頭にバスタオルを掛けているから、多分風呂上がりなんだろう。
そして俺の斜め前にあるソファーに腰掛け、テレビに視線を向けると怪訝そうな顔をされる。
「……お前がニュース?」
「俺だってニュース位見るさ」
そう返せば、孝は頭を拭きながら俺をジッと見ているようだった。
確認はしてないけど…視線を感じたからそうなんだと思う。
少しの沈黙の後、孝がバスタオルを肩にかけ直した。
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