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5ー04
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お膳から空のコップがテーブルに置かれた。
そして透也さんは無言で水を注ぐ。
その音は静か過ぎる空間に冷たく響き、更に不安が募る。
何か言わないと。
そう思えば思う程、声が出ない。
…何でだよ。
さっきまでの意気込みはドコへ行っちまったんだ。
何でも良いから。
何か。
何か。
注ぐ音も途絶え、沈黙に息が詰まる。
焦る程状態が悪化するばかりで、顔を上げたくても上げられない。
言うんだ。
言え。
早く。
頭の中で必死に繰り返してるのに…体がまるで言うことを効かない。
その時ふと…頭が温かくなった。
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