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「オラ!これ作ったから食え!」
部屋から火神が出ていった後、ベットの上でぼーっとしていた。
だからドアを荒々しく開けトレイの上に乗った鍋を片手で持っている火神には驚いた。
何か食べるものを探しにいったんだろうな、とは察しがついたがまさか手作りとは思っていなかった。
その鍋の中身は卵粥らしく、ほんのりと卵粥の匂いが室内を充満させた。
これは、食欲が沸く。
「どうだ、美味いだろ!」
「ああ‥。」
本当に美味しい。
男の癖に火神はこういうことが得意だったのかと青峰は思った。
だけどやはり照れが上回って褒め言葉なんて口に出来ない。
それでも文句言わない火神は随分満足した様で部屋の床に座って満面の笑みを浮かべている。
「なに笑ってんだよ、気持ち悪ぃーな」
「別に~、てか気持ち悪いって酷いな青峰」
「あ?そうかよ。」
それから食べ終わったのを見計らってはトレイごと青峰の手から取りまた室内を出ていった。
何も言わなかったがきっと片付けに行ったんだろう。
別に部屋のその辺に置いていてくれたら良かったものの本当にこういう所は律儀だと思う。
自分もこう部屋の中でずっとダラダラしている訳にもいかないなと、スウェット姿だったのも少し恥ずかしく私服に着替えることに。
外も暑いしなるべく薄着にしたいと上半身の服を脱いでいる時、部屋に火神が戻ってきた。
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