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(※ウィンターカップが終わり二年に上がる前のお話。R18)
「火神っちー今日もマジバっすか?」
「おう、嫌ならついてくんな」
「相変わらず酷いっスねぇ、俺は黒子っちが居てるからついてってるだけっスよ。」
「尚更、来なくて良いですよ黄瀬君。」
春休みに入ったばかりのある日のこと。
最近では、何故か火神と黒子と黄瀬が一緒に行動を取っている。
特に対した理由はない。
二人の容赦ない言葉に沈みもしない黄瀬。
「ところで、火神っち。」
「何だよ?」
「青峰っちは?」
お馴染みのマジバーガーで火神がもうチーズバーガーを頬張っている時だった。
青峰 と黄瀬が口にした瞬間口の中で頬張っていた物がぶーっと黄瀬の顔に直撃する。
「し、知らねーよ!」
「火神君‥‥黄瀬君、硬直してます。」
仕方がないな、と黒子がお絞りを手に取り透明な袋からピリピリと綺麗に取り出せばそれで黄瀬の顔を拭う。
そんな黒子の優しさに黄瀬がうっとりしているのは何時ものこと。
よし、これで大丈夫と黄瀬の顔を拭き終わった後改めて黒子が火神に質問をする。
「青峰君とまた何かあったんですか?」
「またっスかぁ!?」
黄瀬がこんな反応をするのも無理もないこと。
青峰とそういう仲になってから何度もこの二人に迷惑をかけてきた。
時には相談に乗ってもらったりと常々感謝しなければならないのだけど。
何て切り出したら良いのか分からず無心で食べていたハンバーガーを一先ずトレイの上に置いた。
けれど何処から口にしたら良いのか迷っていれば黒子が先に口を開いた。
「また青峰君と喧嘩したんですか?」
そう言われればそれに近いのは近い。
けれど今回はお互い言い合いになった訳ではない。
「それとも何かひっかかってることでもあるんですか?」
その黒子の言葉にまさにそうだと火神はこくんこくん、と頷いた。
そしたら今度は黄瀬が口を開く。
「例えば、青峰っちが本当に火神っちのことが好きなのか分からないとか?」
「‥‥‥なんで分かったんだ?」
「え!?本当にこれが原因なんスか?」
黄瀬が適当に口にしたのは黒子は分かっていた。
だけど本当にそんな理由だとは思ってもいなかった為黒子も驚きを隠せない。
「本人に直接聞いてみたら良いんじゃないですか?」
「ばっ、お前黒子っ、んなもん俺がアイツに聞ける訳ねーじゃんかっ!」
それもそうか、と既に顔を真っ赤にしている火神に黒子は苦笑した。
と言っても他にそれを確かめるにも提案が思いつかない。
どうしたもんだ、と相棒のこととなると真剣になる黒子。
その隣で何か閃いたのか黄瀬が席から急にガタッと立ち上がりこう言った。
「火神っちが誰かに気を寄せてる素振りをわざと青峰っちに見せたら良いんスよ!」
これは名案だ!と目を輝かせている黄瀬。
確かにそこで青峰が嫉妬すれば好きなのか好きじゃないのかハッキリ分かる。
たまには良い案もあるんだな、と黄瀬を褒めることにした火神。
だけどそんな黄瀬の隣で黒子は「逆に誤解のまま終わったらどうするんですかね」と内心思っていた。
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