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駅前近くのデパートの中の映画館。
緑間とこんな場所に、二人で来るなんて思ってもいなかった。
何を観るか凄く悩んだものの緑間がなんでも良いというので、ファンタジー系の洋画を観ることにした。
映画が始まってから数分、
流石、洋画のファンタジーといって良い程の迫力がある。
館内に騒音が鳴り響く。
ちらり、と横目で緑間を見れば何やらラッキーアイテムであろう、蛙のぬいぐるみを握りしめている。
どうやらこの騒音にビックリしたようだ。
「緑間、こういうの苦手だったのか?苦手だったんなら悪かったな。」
「‥いや、平気なのだよ。」
「強がんなよ、次ビックリしたら俺の手握ってても良いから。」
「‥‥フン。」
そう言った火神になかなか素直になれない緑間が愛想のない返答を返す。
そんな二人の少し離れた席で、青峰を無理矢理連れてきた黄瀬と黒子が二人の様子を伺っていた。
二人が映画館に来るというのは、ミスディレクションを使った黒子が黄瀬に知らせ、その知らせを受け取った黄瀬が青峰をやぶからぼうに此処に連れて来た。
青峰からしたら何故こんな処に連れて来られたのか何故、恋人でもある火神が緑間と二人で此処に居るのか検討もつかない。
「これ本当にたまたまかよ?」
青峰のそんな言葉に黄瀬がギクりと苦笑いをする。
そんな黄瀬をフォローする様にずっと黙っていた黒子が口を開いた。
「さあ、偶然かどうかは知らないですけど、元々この映画、黄瀬君が予約していて、僕が二人は嫌だと言ったら黄瀬君が急遽君を連れて来ましたから。」
「ふ~ん、あっそ。」
元相棒である黒子の言葉に信用しきったのかそれ以降は青峰も何も言わなかった。
そんな中、先程の火神が緑間に口にしたことも知らず三人が二人に視線を送っていると映画の騒音と共に緑間が火神に抱きついてるのが視界に入った。(本当は火神の方により腕を握っているのだが少し離れた席から見ると抱きついている様に見える)
その瞬間ガタッと青峰が立ち上がる。
座って座って、と慌てて黄瀬が青峰を席に座らせようと手で青峰の腕を掴む。
そうするも、次の騒音で、だんだん緑間と火神の距離が近くなることに耐えきれなくなったのか、青峰が黄瀬の手を振り払い火神達の席に行ってしまう。
「あーあ、黄瀬君この展開はヤバいんじゃないんですか?」
「黒子っちもそう思ったスか?」
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