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立ち入り禁止区域
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「許可もなく立ち入り禁止区域に入るなんて…いけない子だな・・・でも今日はこれで許してあげる・・・泣いてたしね」
そう耳元で呟くと、真白は目を見開いた。そうだ、ここは立ち入り禁止区域だ。
真白もそうだが佐伯だって立ち入るのはダメなはずだ。
「・・・本部長は?なぜここに?立ち入り禁止区域ですよ?あと、泣いてないです」
「俺はちゃんと許可を取って中に入ってるから。おまえとは違うよ」
ぐっと息を詰めバツの悪そうな顔をした。そんな真白の表情にくすくすと笑いながら真白の髪をすく。
「・・・許可ですか? なにかありましたか?」
「うーん、夜な夜なこの丘に何かがいるっていう噂と、立ち入り禁止区域に入り込んでいる良からぬ輩がいるようだっていう噂でね。俺の設計でマモンが入る隙はないはずなのにって不思議に思って見に来たんだよ」
「・・・・・・」
それを聞いて真白は全身の血がザーッと引いていく感覚を覚え、先程の情事の熱が一気に冷めていった。
やばい。これはいけない。
そんなに来ているつもりはなかったが、実家を出てからこの丘が近くなったせいもあるのか、どうやら噂に立つぐらいは来てしまっていたらしい。
「さてと、どうやら問題はなかったようだしそろそろ帰るか。お前、ここまで何で来たんだ?」
「・・・徒歩です」
「・・・は?」
「徒歩で来ました」
「・・・そう、じゃあ家まで送っていくよ」
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