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好きな人の失恋は自分の失恋でもある。
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※この話は雀と伊吹はあまり出てきません。
所謂、スピンオフです。
失恋系が嫌いな人はご注意下さい。
***
あ、また目で追っている。
僕は、誰にみられているわけでも無いのに恥ずかしくなって赤面した。
「く、草薙、せんぱい...」
届くわけないのに、声に出してみる。
声に出すだけで幸せな気持ちになれた。
「林檎、何してんだ?」
クラスメイトに後ろから声をかけられてビクッと肩を震わせる。
「何でもないっ!」
「まーた、草薙先輩でも見てたんだろ?もう言っちまえよ。林檎 郁(りんご いく)は草薙 梓先輩が好きだってさ!」
クラスメイトのその言葉に僕は、益々赤面した。
これじゃあ本当に林檎だよ...!
それに、なにより!
「こ、こ、こ、告白なんて無理!無理無理!」
「そんな否定するなよ...」
「だって....」
先輩には好きな人がいるもん。
その言葉を口にしたら、泣きそうだった。
だから、口の中で消えた。
そう。
草薙先輩には好きな人がいる。
それは柳瀬先輩。
男の僕から見てもかっこいい先輩だ。
全然話した事なくて、年下で、かっこよくもない僕は勝ち目なんてない。
だけど諦めきれないんだ。
あの人に貰った優しさは、今でも僕の心に残っているから。
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