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愛されたがり。
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数時間前、廊下でいけすかない月島を見つけた。
奴は後輩と何やら話をしているみたいで俺にはまだ気付いていなかった。
ふと、後輩の方に目をやれば隣の野郎に負けないくらい小綺麗な顔をしていて女だったら男が黙っちゃいないルックスだった。
すると、顔を上げた月島とばっちりと目が合う。
月島は顔も見たくないと言うように俺を一瞥した後に、すぐ視線を逸らした。
「結城、後は後日でいいよね?」
「はい、月島先輩ありがとうございました」
結城(ゆうき)、と呼ばれた後輩は月島に一礼し俺の方へと歩いてきた。
そんな時だった。俺が浅はかな考えを思い付いたのは。
今になって思えばあの時、こんな事を思いさえしなければ現状はいつも通りの1日だったのに。
俺は"月島の後輩"をボロボロに泣かせて、少しでも月島にダメージを与えたかったんだ。
そして、宮下にもっと......最低な奴だと見切りをつけて欲しかった。
だから。
「よぉ、少し俺とオハナシ、しようぜ」
俺はこんな悪魔に話しかけてしまったんだ。
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