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愛されたがり。
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「俺は月島先輩をずっと見てました。もちろん、恋愛感情などなく尊敬する先輩として。
その月島先輩に突然恋人が出来たことに驚いたんです。あの人、基本人に無関心なのに何でだろうって。宮下先輩とも繋がりありませんでしたからね。
そこでちょっとした好奇心で宮下先輩のことを調べたんですよ。そしたら丁度草薙先輩と柳瀬先輩の事も噂になってましてね。
柳瀬先輩と宮下先輩は親友だって事も聞いてましたし、何かあるなって睨んだわけです」
そこまで久野が言えば俺もあとは予想がついた。
親友の筈なのに、俺に怯える宮下と俺を警戒する月島。
考察でも俺たちの事をよく見ていれば何があったかは、大体想像がつくという事だろう。
「それで、尊敬する月島先輩の恋人になんて事してくれてんだって勝手に柳瀬先輩を逆恨みして復讐のチャンスを狙ってたら、そっちから来てくれるもんですから後は簡単でしたよ」
そこまで言って溜息をつく。
じろり、と俺を見る久野の目は先程のように冷たさはなかった。
「でもね、柳瀬先輩を犯すたびに貴方が傷付いてるのも嫌でも分かってしまうんです。
貴方は嫌がりながらも、何か葛藤してるみたいでした。諦めたような、後悔してるような、それでいて望んでいるような」
すぅっと、俺の頰に久野の手がそっと触れた。
「誰かに愛されたくて仕方ないって、顔してるんですよ。.....宮下先輩の事を本当に好きで後悔しすぎて自分でどんどん首を絞めてるのも分かりました」
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