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7ページ目 23 弟side
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兄貴の部屋まではあと数歩という距離。今更とは思うけれど掴んでいた兄貴の腕を自分の肩に掛け、腰に腕を回して引き寄せた。
兄貴が安心しきったように俺の肩に体重を掛けてきて重い。
半ば引き摺るようにして部屋の中に入り、ベッドに座らせた。
「けーた、みず…。」
部屋の明かりを付けて、下から持ってきたペットボトルの蓋を捻った。
耳まで赤くして、目をとろんとさせて無防備な間抜け面。
「ング!?」
俺の気も知らないで。
蓋の開いたペットボトルを口内へ突っ込み、中身を喉に流し込んでやると口の端から水が溢れ出して白い喉を伝ってゆく。
「ォえ、ゲホ、ゲホゲホゲホ!!」
喉から空気が詰まったような変な音がして、水を吐き出し噎せていた。
服はびしょ濡れ。
あーあ。シーツも床もびしょ濡れだ。
「おまっ、何すんの!?」
苦しげに咳き込みながら口元を拭う兄貴。
毎度毎度酔っ払う度俺に優しく介抱してもらえると思っているのだろうか。
「あんたこそなんで優子さんにキスされてんの。」
全くどういう神経してるんだか!!
兄貴の首が徐々に徐々に右に傾いてゆく。
覚えていないのか、自覚がないのか。
「もういいよ!!酔っ払いに聞いた俺が馬鹿だった!」
ぼんやり上目遣いで俺を見上げる兄貴に背を向けた。
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