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弟は毎週飽きもせずに俺のアパートへやってくる。
「兄貴、もう寝るの?」
弄っていたスマホを枕元に放り、横向きに身体の向きを変えたら俺に背を向けテーブルを独占して勉強に励んでいた弟が声をかけてきた。
「うん。おやすみ。」
目を閉じるのと、ベッドのスプリングが鳴るのはほぼ同時だった。
不自然なベッドの沈みに目を開けて天井を向くと弟が無表情でこちらを見ながらベッドに乗り上げてきていた。顔の横に手をつき、俺を跨いで整った顔が俺を見降ろした。
「お前も寝……ンッ!」
何の前触れもなく弟の唇が俺の唇を塞ぐ。
弟は飽きもせずに俺にキスをする。
それも、かなりしつこい。
「んっ…んんっ!んぅッ、……ふ。」
顔を背けようとすると弟の大きな手によって固定され、上を向かされ、弟の長い舌が俺の短い舌の表面を舐め上げた。
抵抗しようにも両手は毛布の下で、弟が布団の上に乗り上げているから手を出す事ができない。
どうすることもできないでいると弟はますます調子に乗って深く深く口付けてくる。
「ん!んぅ、んーんー!!」
苦しさに喉から抗議の声を上げるとようやく弟の顔が離れて行った。
「エッロい顔。ねぇ、今からシようよ。」
苦しさから滲み出た涙を弟の親指の腹が拭う。
「嫌だ。寝たい。」
「兄貴は寝てていいよ。俺の好きにさせて?」
「嫌だよ。お前もう寝ろよ…。」
「じゃあ今日は我慢するからもうちょっと付き合って。」
有無を言わさずに弟の顔が近づいてくる。
甘やかし過ぎてる自覚はある。
わざとらしくちゅ、と音を立てて唇を合わせた後、首の下に手を滑り込ませ頭を掻き抱き噛みつくようなキスをされた。
苦しくて堪らない。
唇が離れ、弟を睨みつけてやるとふっと表情を和らげた。
「やめろ」と怒鳴ってやりたいのに、幸せそうに目を細めるから何も言えなくなる。
先程まで強い力で俺の顔を押さえ込んでいた手も俺の言葉を奪う唇も時折まるで割れ物を扱うかのように優しく俺に触れる。
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