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ニュー・ワー 10
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「いずみ」と名を呼ぶその声が、はじけるような…俺へのあまい、合図のようだった。
「あ....、あ....、っ」
じょろ、じょろ、と、勢いよく地面に広がる水たまり。とめどなく溢れるそれが、背中のずくずくを一層煽る。きもちがいい。ひさしぶりだったこともあって、とってもとっても…頭がぽわぽわして、何も考えたくなくなってしまう。あっと言う間に開放感に飲み込まれていくのも、うまく言葉にはできないけれど…なんだかとても心地いいのだ。
「んっ...んんんん...っ」
「………」
夢中になって放尿する俺は、ボンヤリする視界の中でやっぱり恋を見つめ続けていた。
ああ、おれ、恋のすぐそばでおしっこしちゃってるんだ…という実感。息が荒くなって、漏れる声もだんだんと大きくなっていく。
…無言のままの恋は、そのことに気づいているんだろうか?
俺には「実は恋におしっこの音聞かれて興奮する人間なのです」なんてカミングアウトする勇気はない。排泄趣味がバレてる時点で隠すも何も大して変態度は変わらないかもしれないが…それでもコレはいよいよアウトの域だろう、と。
でも、でもやっぱり、
「きも、ち、い………っ」
無意識のうちに出ていた感情が…湿った空気の中に投げ出され、心なしか恋の肩がびくりと跳ねる。
ボロボロと落ちていく理性に混じって、なんだか恐ろしくいけない気持ちまでもがざわつきはじめていた。
今日だけで二度目の、露出狂心理のお出ましと言ったところだろう。見られちゃ困るのに、狼狽える恋が見てみたい気もするんだ。
俺のはずかしいところ、恋のぴゅあなこころ、その2つが相まって、ぐちゃぐちゃになってしまうところがさ。
…お、おれは… 俺はとんでもない変態だ…
「…なぁ、っ…、れん、」
「ん…?」
「ふ…振り返らずに聞いて欲しいんだけど……」
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