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「一件、採用の連絡が来ました」
事務室に行くと、マネージャーの口からそれを聞かされた。
「何のやつですか?」
「Libra、主人公のエクト役です」
そっか俺、声優だ。
いつまでも、養成所にいる感覚じゃだめなんだ。
今までは、先生がいて、答えがあって・・・そんな演技の仕方だった。でもこれからは違う。
誰も教えてくれない。これがプロとアマの違い。
寂しいんだ。
思ってたのと少し違う。
何も答えない俺を見て、マネージャーは素直に誉めてくれた。
「今回の配役で君を選んだのは、監督ではなくこれを書いた漫画家さんだったそうですよ。先程電話で誉めていただきました」
素で嬉しかった。
俺、続けてよかった。
でも、それを一緒に喜びたい人は、今そばにいない。物理的にも、精神的にも。
あいつがいなかったら、俺今ここにいないのに。
カガリ、あいつ何してんだよ。
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