アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
怒涛の一週間
-
聡兄の指示で、この1週間休みなく働いている
それは、寝る時間もない程に
聡兄曰く、雑誌が出る前までに稼いで来いと
それが出てしまえば、俺の価値は下がると言いたいのだろう
まぁ、否定はしない
確実に仕事は減るだろう
俺の場合、モデルの仕事が減っても裏稼業があるから差して問題はないのだ
それも、デザイン系は名前も変えてるので、ブランド的にもダメージは少ない
モデルの不祥事で多少の浮き沈みはあるだろうけどな
「櫻木さーん…休みが欲しいよぉ」
「何言ってんの、今のうちにやる事やらないと、明日には雑誌発売されるのよ?」
「だよねー…明日からは、仕事入ってないんでしょ?」
「社長が入れるなって言うんだもん…だから、詰め込むだけ詰め込んだのよ」
「うーん…ここ最近、岬に電話も出来てない…」
「あー、はいはい…」
「ぶー」
「これから移動するから、その間にすれば良いじゃない」
「だって…声聞いたらムラムラするもん」
「この節操無しが!!」
「俺、明日から雲隠れするっ」
「どうせ、恋人のところでしょ?バレバレよ」
「決めたんだ。ちゃんと全部話すって…櫻木さんとは、今日までになっちゃうかもしれないけどさ」
「ちょっと、勝手に切らないでよ。仕方ない…私も明日、長崎に行くわ」
「え?なんで」
「貴方の最後の仕事を見届ける。自分の進退は自分で決めるわよ」
「ちぇ…せっかくイチャラブするつもりだったのに…」
「ホテルは自分で取るから大丈夫よ。私もそこまで馬鹿じゃないから」
「あざっす」
「ムカつくわね…」
ホテルに帰ったら、荷造りしよう
突然行ったら、岬怒るかな
今日の仕事頑張れそう…ぐふふ
「あんた…考えてる事全部顔に出てるわよ」
「え?やだなー何も考えてないよー」
「一回シメようかしら…」
「それは、嫌!」
「そのデレデレした顔閉まって、仕事モードに切り替えなさい」
「はーい」
何故考えてる事がバレた…
そんなに顔に出てたのかな
気をつけなきゃ
この日は、分刻みのスケジュールで電話も疎かメールすらする暇がない
着替えてはポージング
着替えてはポージング
移動して
また着替えてはポージング
永遠この繰り返し
ホテルに戻ったのは、12時を過ぎていた
ベッドに倒れこむように身体を投げ出した
カバンの携帯を取り出し、メール画面を呼び出す
《岬、遅くにごめん。今仕事から帰ってきました。最近、岬の声聞けてないので寂しです。また明日連絡します。おやすみ。愛してます 高志》
送信ボタンを押して、携帯を枕元に置いた
目を閉じ、息を吐く
明日…
全てはそこから始まる
明日は、岬を優しく抱き締めてやろう
俺も優しく抱き締めてもらおう
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
105 / 626