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空港にて
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無事空港にて降り立ち、荷物が出てくるのを待つ
スーツケースと段ボールが一つ
意外に大荷物…
タクシーを拾おうと空港を出ると
「乗って!」
そう声をかけられた
振り向くと、愛しい岬
「え?どうして」
「いいから、乗って!」
怒っていらっしゃる…
トランクに荷物を詰め、助手席に俺
後部座席に櫻木さんが乗った
「話は後で、とりあえず出すよ」
ゆっくりと車がそこをあとにした
終始車内は無言
「あの…岬?」
「どうして黙ってたの?」
「驚かせようと…」
「テレビ見てびっくりしたよ?もしかしてと思って来てみたら…もう」
「ごめん、怒ってる?」
「いや、怒ってはいない。呆れてるけど」
「ごめんね」
「別にいいよ。こうして会えたから」
「あの…ラブラブ中のところ悪いけど…」
「あっ、岬。後ろに乗ってるのが、俺のマネージャーの櫻木さん。で、運転してるのが宇宙一可愛い俺の奥さん」
「奥さん…高志君…あんた、そのデレっとした顔やめなさい」
「こんな格好ですみません。鈴井 岬と申します。いつも、高志がお世話になってます」
「いいえ、私は櫻木 楓です。一応、性別は男なので」
「はい、高志から聞いてます。綺麗な方ですね」
「やーだー。岬君こそ」
「え?いや…そんな」
櫻木さんがいつにも増して、キモ…カワイイのは気のせいだろうか
サイドミラーを覗くと、レンタカーが数台連なってる
明らかに追跡してるよね
「このまま俺の家に行くけどいい?高志」
「あ、うん」
「そ、じゃあ向かうね」
そっと、岬を横から見つめた
困ったように笑っている
細くて綺麗な手がハンドルを握る
その指には、キラリと光る指輪
俺はネックレスから指輪を外して、自分の指にはめた
今日からは、これを外すことは無い
ちょっと寂しくなった首回りに手を当てた
「疲れた?」
「ん?いや、そうじゃないよ…」
窓の外を眺め、物思いにふけった
これが最良の道だったのだろうか…
遠回りでも、もっといい道があったんじゃないだろうか
そう考えるとキリがない
はっきりしてるのは、今の岬の先生という地位を壊してしまったこと
親との関係を壊してしまったこと
「高志…俺は大丈夫だよ。後悔はしてない」
どうしてかな…
俺の考えてることは、すぐに岬にバレてしまう
「ん、俺も…」
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