アダルトコンテンツが含まれます。
18歳以上ですか?
- 文字サイズ:
- 行間:
- 背景色:
-
心配…?
-
ルールの紙をリビングに貼り、僕はそのまま自室に入ろうとした。
「はいストップ」
「なっ!」
だけど、開きかけた扉を後ろから奴に閉められ腕を引かれるままソファーに逆戻り。
…いや、流れで座っちゃったけど!
「なにすんだよ」
僕の目の前に立ち見下ろす奴を見上げ睨むけど、位置が高くて首が痛い。
全く無駄な身長だぜ。
奴はそんな僕の苦労も知らず、腕組みをして、偉そうに
「今日1日は俺の目の届く範囲にいろ」
とか、訳分からん命令を告げてきた。
そんなもん答えは一つだ。
「い・や・だ!頭痛いから寝るの」
即座に断り立ち上がって歩きだそうとした僕の行く手にアイツは立ち塞がり邪魔してくる。
あーもー。
「昨日、記憶飛ばしてた奴を放っておけるか。寝るなら俺の部屋のベットで寝ろ」
「うぇぇ」
「泪が今決めたルールのせいで、お前の部屋に入れないんだから仕方ないだろ」
強く掴まれた腕が嫌で、思い切り振り払ってやった。
「別に元気だし!何?嫌がらせでもしたいわけ?」
この男はどこまで僕に対して──
そう思ってたのに、
睨んだ先にある奴の顔は見た事のないほど真剣で、僕の瞳を真っ直ぐ射抜いていた。
「心配だからに決まってんだろ。変な事しねぇから従え」
「………。」
その剣幕に押されて、だけどやっぱりムカつくから、黙って奴の部屋に入ってドアを荒々しく閉めた。
それから、嫌がらせに机の上にあったペンケースを逆さにして、中身を全部散らばしてから、アホモデルのベットに潜り込んで目を閉じた。
なんだよ…あいつ。変なの、変な奴。
わけ分かんねぇ。馬鹿じゃねーの。マジな顔して。僕をからかって遊んでるくせに。きっと、さっきのも僕を騙すためにやってるんだ。そうに決まってる。あいつ腹黒だから。
僕は騙されないからな。
今回は……頭が痛かったし……引いただけ。
ふんだ。ばーかばーか。
本気で寝るし。涎垂らしても知ーらない。
僕はその後やつの布団でぐっすり眠りについた。
現在の設定
文字サイズ
行間
背景色
×
16 / 123