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帰る。 side陽太
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シャワーを浴びて、着替えていると今日の『相手』に背後から抱きつかれた。
[よーたぁ、今日は泊まってくれるでしょぉ?]
仕事でも疲れてるんだからイライラさせてくれるなよ。
間延びした甘ったるい声がうざい。
何回かセックスしただけで彼女面してベタベタ触ってくるのも気持ち悪かった。
[…明日も忙しいし帰るよ]
なるべく声色が冷たくならない様に努めたつもりだけど大丈夫だっただろうか。
[この間もその前もそういってずっととまってくれないじゃない!]
きゃんきゃんと後ろで騒がれるのが鬱陶しい。
黙ってくれ、という願いを込めて振り返り、額にキスをしてやれば『相手』はすぐに騒ぐのをやめた。
[ようた……]
『相手』が調子にのって俺の腰に腕を絡めてきて、唇にキスをしようとする。
それをやんわりと拒否して、にこりと微笑んでやる。
[じゃあ、かえるね?]
玄関先で靴を履いていると『相手』はくしゃりと顔を歪ませて言った。
[陽太って、唇にはキスさせてくれないのね、いつも…]
[…そう?よくわかんないし、覚えてないや。じゃ、ばいばいねー]
そういってドアを閉める。
ドアの向こうでまたきてよね?なんて大きな声が聞こえたけど、だるいから、スルーした。
弌にあいたい。
早く。
弌の待つ家へ、帰ろう。
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