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訳ありなんです
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カチャッ……
そっと開けた扉。
夕飯もすませ、みんなは眠ったところ
でも、思わず寝付けずに、リビングまで出てきた
ふと、喉が渇いたな……と思い立ち冷蔵子を開ける
入っているのは、お茶と水と牛乳。
それと、おそらくアルコールらしきもの
誰が入れたのか謎だがありがたくいただく
アルコールを取り出し口に付ける
どうやら、リキュールで甘い味がした
意外に美味しいな……なんて考えながらペランダに出る
それほど広くないこのベランダは、ちょうど落ち着ける
少しの息苦しさと、外の解放感が程よい
最近の平和ぶりにホッと、ため息をつく
呆れたため息じゃなくて、安心してでてきたため息
「このままなにも起こりませんよーに!!」
何に祈る訳でもない、既に神はいないと思っているし、信頼できるのは自分と思う
それでも、この幸せを思うと思わず祈っていた
祈ったまま、夜の空を仰ぐ
いつか、この暗闇に紛れれるように
消えて行けるように……
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