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えまーじぇんしー! [黒月]
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黒尾side
「あー……疲れた」
仕事用の鞄を放り投げて、ベッドに力無く沈む。
社会人になったばかりの俺は、就活が成功して内定をもらい、その会社で働きだしたのはいいものの、仕事場の厳しさというものに疲れ果てている真っ最中であった。
ぐうぅ、と意味もない呻きを発して枕に顔を押し付ける。
…あー、ツッキーの顔が見たい。
俺の後輩であり可愛い可愛い恋人でもあるツッキー。
「うううううつっきいいいい」
考えたら余計に会いたくなってきて、今ここにはいない恋人の顔を思い浮かべる。
仕事のときもツッキーのことばっかり考えていて、ボーッとしていたらしく、同僚に「どしたの黒尾。なんか欲求不満な顔してるけど彼女?」ときかれた。
あーうん、そう。…彼女、じゃないけど、とは言わずに肯定だけすると爆発しろ、と結構真面目な声のトーンで返された。ああ、言われなくても末永く幸せに爆発してやるよ。
…なに考えてんだろ俺。
ふう、と大きな溜息をついて寝返りを打ったとき、携帯電話が鳴った。
鞄から出たのだろう、床に放置されていた携帯を寝たまま取ろうとして手を伸ばし、見事にベッドから転げ落ちた。
いたた、と顔をしかめながら見た携帯の着信表示には、月島蛍と表示されていた。
驚いたのと嬉しいのとで軽く動揺しながら電話に出る。
「もしもーしツッキー?どうしたのこんな時間n」
『……くろぉ、さ…』
「…………え?」
……???
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