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史郎
「・・・ねえ、おかしくない?」
透
「ん?何がだよ?」
北館の廊下を先々進む出雲について行き暫くすると殆どの者はある違和感に気づく
千鶴
「…誰にも会わないな」
リキ
「もうすぐ授業が始まる時間だってのにな」
アオ
「いくら朝のテレビの件があるからってストライキを起こすような事じゃないしな」
そう、北館に入って暫くたつのに誰ともすれ違わない。
テレビやさっきの放送で騒いでいてもおかしくない筈なのに
廊下にも教室にも生徒はおろか先生までもおらず、辺り一面静まり返っていた。
それでも出雲は気にせずすたすた歩き続けるので皆も大人しくついていく。
俊
「…ここが相応しい場所…ですか?」
出雲
「うん、そうだよ」
律
「いや出雲、そうだよちゃうわ。ここどう見ても」
リキ
「北館のトイレじゃねえか!!」
出雲について行きたどり着いた場所は北館1階の1番奥にある少し他と比べて古いトイレだった。
学校のトイレといってもさすがに13人も入ればなかなかに狭く感じる
出雲
「まだゴールじゃないから落ち着いて」
俊
「え?でも…行き止まりですよ?」
出雲は個室が両脇に5つずつ並ぶ中で1番左奥にある
紙に『故障中』と書かれた扉の前に立ち、それを開ける。
中を覗くとそこにトイレはなく、その代わり高さが腰ぐらいまでしかない小さな木の扉が1つあった
扉には鍵穴が2つある。
優
「なんだよコレ…」
出雲
「セル、鍵開けて」
セル
「…」
セルは言われるがままにポケットから2つの鍵を出し開ける。
すると天井から黒いマイクが出て、何処からともなく聞こえる声。
『合言葉をどうぞ』
セル
「『ただいま。ハル』____」
ピーと音がなり扉はゆっくり開いた。
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