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傷(side青葉)
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「普段は傷跡を見ても大したことは無いんだ。そうだね…体調が悪い時とか偶然見てしまうとちょっとね…思い出してしまうみたいなんだ」
体調が悪い時…
もしかして俺がお見舞いに行って倒れていた時も、思い出していたのだろうか
「詳しいことはわからない、どんなことがあったのか佑衣は言わないからね。記憶を変えてしまったのか、あの子は施設に預けられそうになったと思っていたみたいだった。」
記憶を変えたいぐらいの出来事
これは佑衣にしかわからない
「どういうところだったんですか、佑衣を引き取った家って」
俺は知りたい
「やっぱり知りたい…よね」
「俺、春さんと約束したんです。佑衣を守るって。でも守れたなかった。辛いことが起こっていたのに何もしてあげられなかった。だから、佑衣を知ってこれからを全力で守りたい」
春さん…ごめん
ずっと佑衣が好きだった
春さんとも約束した
でも守れなかった
俺、過去はどうすることもできないけどさ
これからについてはさ、頑張っていくから
佑衣を支えていきたいから
…チャンスをください
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