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「だ、大丈夫?痛い?痛み止め出そうか?」
思考の海に沈んでいた俺に声がかけられる。
知らず、涙を流していた俺は声の主、校医にただ「大丈夫です。」と答えた。
内気で不器用だった明仁。
家族仲も良く、この学園を勧めた父を悲しませたくないと
現状を相談することさえ出来なかった臆病で、でも優しかった明仁。
夏の連休にはまた実家に遊びに帰って双子の妹弟とプールに行く約束をしていた。
つらいのは今だけだと、そう呪文のように繰り返して毎日毎日・・・
弱くて、とても強かった明仁。
頑張ったな。
俺がこれから今の『俺(飯嶋明仁)』の状況を変えたら、お前は戻ってくるだろうか
きっと無理だろう。だってお前を感じない。
『俺(飯嶋明仁)』の中に『俺(飯田亮人)』しか感じない。
この日俺の人生2周目は16歳の『俺』が死んで始まった。
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