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気になる side葵
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「あーあ、寝ちゃった」
「食べたらすぐ寝るとか赤ちゃんみたいだな」
「もぉー、あーちゃんのせいだろこれ」
腕に頭を乗せて眠る明石の顔を見る。
何って言うか、綺麗、だよな。俺なら言われたくないけど。髪さらっさらだ。
まつげ長いし、肌も白いし、鼻もそんなに高くは無いけど綺麗な形・・・って何見てんだよ俺。
「どしたの?みーちゃん」
「い、いや別にっ、それよりお前ら飯それだけなのか?」
「それだけって言われても・・・ねぇ?矢部さん」
「何でさっきから主婦みたいに振るんだよ。まぁそうだな、別に部活やってる訳でも無いし菓子パンいくつかあれば足りるな」
「あ、俺はまだまだ食えるよー」
「勝手に食ってろ」
「ふっ、ははっ、気が付いたら漫才になってるよな、前からこんな感じ?」
「あー、ま、そだね。それよりさ、みーちゃんって弟いるの?」
「おう、可愛いぞー」
「へぇ、小学生とか?」
「いや?来年高校受験」
「は?じゃあ何今中三?俺らの一個下?」
「おーっと、みーちゃんにブラコン疑惑が持ち上がったぞ」
何で?
そう訊き返そうとしたら、明石が唸ったので口を押えた。
「もうちょっと音量落とせよ。それで?何でブラコン?」
「だってあれだろ?弟にあーんとかしてんだろ?」
「あ、それもう片方の小学生の方」
「成程ねー。でも中学生の弟の事可愛いとか言う?」
「いやお前見てから言えってば、めちゃくちゃ可愛いから」
「やっぱブラコンだな」
「だね。ってかそこまで言われたら見たくなってきた。今度遊びに行っていい?」
「お、来いよ来いよ。いつに・・・」
俺の脳裏に何故か明石の事がよぎった。
明石も呼んだら来てくれるんだろうか、明石なら来てくれそうだけど・・・何か違う気がする。
言葉を途中で止めた俺を斗真は少し不思議そうに見ていたが、あーちゃんが今週末が良いと騒ぎ出してまた例の漫才が始まった。
結局今週末の土曜日に二人が家に来る事になって俺は今から楽しみになったけど、隣で死んだように眠ったままの明石の事が頭から離れなかった。
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