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飴とくれば
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「レーちゃん、最近ちゃんと寝とる?」
後で食べる用に半分残したケーキを冷蔵庫に入れてから怜司が持ってきたゲームをしていたら、突然そんなことを聞かれた。
「え?…寝てるよ」
「そう?……ならええわ」
そのままゲームに集中する浩介を見て、ちょっとだけホッとした。
寝てるといえば寝てる……
けど、すぐに起きてしまって正直十分に寝てるとはいいがたい。
あの日の出来事が何度も何度も繰り返されてるから
寝るのを拒みたくなるくらい
気持ち悪くて何度も何度も風呂に入って痛いくらいに身体を洗ったけど、あの感触は消えない。
あれから結構経ったはずなのに…
俺も女々しいというかなんというか……
さっさと忘れたいのに…
その意志をあざ笑うかのように夢の中の俺をボロボロになるまで汚す。
もしかしたら浩介は気付いてるのかもしれない。
だからこうやってケーキ持ってきてくれたのかも…
いつもはもっと事前に連絡くれるから
しっかりしないと
いつまでも気を遣わせたらダメだ
「でもよかったなぁ
鞭の前に飴があって」
鞭?飴?
「あれ?忘れとんのか?
明日からテスト期間やんけ」
────────!!!!!!
「わ…忘れてた……
わあぁぁあああぁぁあ!どうしよう!勉強してない!なんにもわかんない!」
「お、おちつきぃや
テスト範囲の発表は明日!テストまではあと10日あるし、今更じたばたしてもなんも変わらんて!」
あ゛ああああぁぁぁ…
「なんでテストなんてあんだよーー!」
「そら、どれだけ理解できるか見るためやん」
そこ正論で返すとこ違う…(泣)
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