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同時刻、空は起きてスマホの画面を開いた。
「返信がない……。
やっぱり陸さんが海さんに何かした……?」
空の、陸に対する疑惑がほぼ確信に変わっていた頃、
エースも陸の部屋の前で同じ心境になっていた。
「……いない……。
やはり会長は副会長とどこかに……?」
そこでエースの脳裏に、
以前陸と話した”最終計画”が頭に浮かんだ。
そして先日渡された”鍵”のことを思い出した。
”しまった……!!
なぜ今までそのことを忘れていたんだ……!!
彼はきっとあの計画を実行しているんだ。
でもそれをするタイミングは
次に新田くんが副会長に接触したことが
会長にバレた時だったはず……。
でもその後の新田くんの行動は
会長に知られている様子は無かった。
いったいなぜ……。”
エースはいったん冷静になる。
すると案外すぐにその疑問は解決した。
”あぁ……、そっか……。
自分で自分を追い詰めてしまったんですね……。”
エースは口角を上げ、ペロッと舌を出した。
「つくづくほっとけない人だ……!」
そうしてエースは寮の廊下を走った。
新田空のもとへ行くため……。
陸と海がいる場所は分からないが、
エースは陸に渡された”鍵”を握りしめ
ひたすら走った。
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