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NO.4
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「こうや?返事しろよ。」
弱々しい声をあげた。
「どうしたんだよ?」
「航夜ぁ?」
藍に背を向けていた航夜の顔は、最大級に緩んでいた。
「ー、…ご、ごめんなさい」
何に謝ってるのか分からないがうわ言のように呟く。
「ごめん、イジメすぎた。」
「んんっ、無視すんなよぉ。」
流石にいじめ過ぎたと思った航夜はなだめる様に抱きしめた。
抱きしめると、微かに震えていた体が落ち着きを取り戻していた。
「震え、止まったな。」
返事をする代わりに、航夜の胸に額をグリグリと、擦り付けた。
「ごめん、可愛かったから、つい」
「航夜ぁ、もう無視しないでぇ。」
「ん、ゴメン。」
しばらくそうしていると、腕の中の藍が身じろいだ。
「もういい、離せ。」
「もうちょっとこのまま。」
「駄目だ。好流にご飯上げてない。」
なんだよー。と言いながら好流にご飯を食べさせる航夜に藍は、こいつが一番餓鬼だなと思った。
「あっ!」
「どうしたの?藍?」
急に大きい声を出したのは藍だ。
「牛乳がない!」
「明日買い出し行くから、その時でイイじゃん。」
「俺今日、一回も牛乳飲んでない!」
身長を気にしている藍は毎日牛乳を飲んでいる。…もう伸びないと思うけど。
「昨日、明日買わなきゃって思ってたのにー!」
「一日ぐらい大丈夫だって。」
「やばい!これ以上、背縮んだら俺やばいって‼︎」
「じゃぁ、今日買い出しいくか。」
面倒くさそうにしてるけど、結局藍の意見を尊重してしまう航夜は、あまい。
「マジ‼︎ …よかった。背が縮むところだった。」
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