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氷雨
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「ったく、休日出勤とかふざけんな」
「だから謝ってんじゃんか~借金のカタとして連れて来た子だけど、氷雨も気に入るって」
「俺の好みを今まで1度も聞いた事の無いお前が俺の好みを当てられるとは思えんがな」
神経質そうに眼鏡を押し上げるこいつは俺達の幼馴染で専属医ってやつ。
帰って来てすぐに、彗を車から運び出す。兄貴は彗の荷物を運んで、俺は彗を運ぶ。氷雨も来たから氷雨にも荷物を運んでもらう。
「この子だよ。彗って言うの」
「すい?」
「彗星のすいだって」
兄貴のおまじないのお蔭か、起きる気配は一向に無いけど。可愛いからいいか。にしても軽いなぁ…50無いな。
「また随分やられてるな」
「顔でしょ?前髪上げるまで気付かなかったんだけどね」
「いや、よく見ろ」
ソファに運んで、氷雨が彗のシャツを捲り上げた。
「気付かなかったか?俺は一目見たら解ったぞ」
生々しいほどの傷に身体中埋め尽くされていた。だから、触られるのが嫌だった……?傷に擦れて痛いから??
「何で解ったの?」
「ん?まず身体が異常に痩せている。見た目の身長よりも明らかに軽く見える。とすると虐待されていても可笑しくない」
「何してんだお前ら。彗が寒いだろ」
兄貴の声に振り返ると、兄貴も固まっていた。
まぁ、そりゃそうだろーね。
「とりあえず、見えるところの傷は治療してやるよ」
「頼んだ」
後で氷雨の好きなゲームとスイーツ用意しておこう……
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