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いざ、本家に
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「彗~本家行くよ~」
「っと、まだ着替えの途中だったか」
彗の脱走(?)事件から数日の週末、俺達は実家である本家に彗を連れて行く日だ。
「彗、ボタン掛け違ってるぞ」
「!」
「無理にピシッとした格好じゃなくても良いのに。彗は充分可愛いんだから」
可愛いと言うと、不服そうに頬を膨らませる。俺達が言うと怒るくせに、此処に来る前に小学生に言われてたときは怒ってなかったよな。何故だ。
「うん、似合ってる」
「彗、ほらお絵描きセット」
「!」
「いいのか?顔見せるだけだろ?」
「親父とお袋が顔見せるだけで満足するとは思わないけどね~彗が退屈しないように、ね」
[退屈しない]
「いや、退屈かもよ?親父とお袋が話し始めたら長いから」
迷ってたけど、必要なかったら車に置いておけばいいって言ったら持って行くと決心したらしい。そういうとこ単純で可愛いよね(笑)
「彗、杖」
「じゃ、行きますか。氷雨に連絡しとこ」
[お姉さんじゃないの?]
「姉貴は連絡入れても無視するからなぁ……氷雨ならサラッと伝えそうだろ?」
「?」
首を傾げる彗の頭を撫でて、杖を持ってない方の手を握ってやった。
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