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三つ子とハナちゃん5
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それは小松崎と啓太の関係が公認であることを示しているのか、それとも啓太は純粋に冴島の言葉を額面通りに受け取ったのか。
三つ子三分の二の呆れ面を見る限り、たぶん後者だろう。
「お前の部屋来て何してんの、小松崎」
平然とした顔で、腐純な心抱えながら啓太に問う。
妄想ネタかき集めるチャンスなんてそうそう簡単に捨てられない。
「え?課題やったり、夜食食ったりゲームしたり、フツー」
手取り足取り腰取で課題か。
にやけそうになって真顔を作る。
一問解けるたびにご褒美?
間違うたびにオシオキ?
オシオキ欲しさにわざと間違う小松崎とか。
妄想が止まらなくなる。
膝抱っこで対戦ゲームとか。
むしろ背面座位で「コントローラー、うまく握れないぃ」とか泣かせながらカートレースとか。
「小松崎って猫みたいだもんな」
「懐くと半端ないんだよな」
「俺らには懐かないけど」
翔太と優太が互いに顔を見合わせて言う。
同じ顔が目の前にあるって変な気持にならないのか不思議だ。
「で、お前らは華村先生に礼をしに来たんじゃないのか」
うまく話題を変えたところで冴島が本題に移る。
話の躱し方がうまい。
「そうそう、お礼がてら今度ハナちゃんにおいしいケーキ奢ったげるから楽しみにしてて」
そういって翔太が破顔する。
橘にちょっと言い聞かせただけでケーキ奢られるとか金持ちか。
いや、確かに金持ち学校なんだけど。
「だから、入学式のことは内緒ね」
耳元に迫った翔太の唇が朔良にだけ聞こえる声で言う。
啓太が上目遣いにこちらをうかがっている。
あぁ、本題はそっちか。
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