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混乱の月曜日2
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想像したら一気に萎えた。
「苦虫かみつぶしたような顔って、俺初めて本物を見ました」
相変わらずの口調で小松崎は開口一番そういった。
少しつり上がった目がそう見せるのかもしれない。
あと、短い眉。
短い茶色い髪は頭の丸みを示すように綺麗な曲線を描いている。
その頭を見下ろしながら、啓太の『可愛い』発言が頭の中をかすめた。
確かに、きれいな顔立ちで、色が白くて、可愛い。
「松田先輩に収賄されたんですって?」
可愛い、か?
一瞬可愛いと思いかけて発言に疑問が付いた。
「収賄っていうか、裏取引、かな」
同じようなものだと思いながら、小松崎に恨まれるようなことをしたか思い返していた。
確かに、啓太に皿洗いはさせた。
洗い物ついでに洗いざらい吐かせた。
でも、それを啓太が小松崎に言うか。
「裏取引、」
その言葉を繰り返して小松崎はふふと口元に軽く握った拳を当て、目を伏せて笑った。
「同じ意味じゃないですか」
―――あらららら。
そのまま見上げてくるから必然上目遣いになる。
これは確かに可愛いわ。
にやけそうになるのを堪えて、啓太の言っていることも理解できる気がした。
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