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繰り返す
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side:メイ
「くっそ…」
先輩と夕飯を食べた後、俺は自室に入った。
桃山のことが気にかかってイライラする。
あのメールの送り主が桃山だったってことは、あのメールは脅し。
俺が言うことを聞かなかったら、先輩が…ってこと。
どこで付き合ってるの嗅ぎつけたんだよ…
しかも、桃山は俺が付き合っていた彼女をレイプした前科があるから迂闊に『お願い』とやらを蹴ることはできない。
このままじゃ先輩を護れない。
約束したのにー…
これじゃあ、中学の頃の二の舞いだ。
ぽすんと、ベッドに腰を掛け物思いにふける。
先輩のことは、凄く好きで…
それは俺が今まで、感じたことがないくらいの激しい感情で。
愛しくて全てを奪ってしまいたい、なんて危うい思い。
もし俺から先輩を略奪しようとした奴なんて、殺してしまうかもしれない………冗談だけど。
そのくらい、先輩が大切で大事で可愛い。
何で俺、先輩と同い年じゃないんだろ…
もし同い年だったら四六時中一緒にいて護れるのに。
たかが一年、されど一年だ。
ただでさえ一歳の差は大きい。
……なんで年下なんだろ。そんなこと考えても仕方ないのはわかってる。
でも、先輩に何かある度に考えずにはいられないのだ。
俺はグッと手を握り締めて、覚悟を決めた。
先輩と一緒に居るには、桃山と1回会うしかない。
癪だけど。
俺はもう、あの頃の俺じゃないって桃山に示さなきゃいけない
先輩は朝霞先輩のときにもう充分過ぎるくらい泣いた。
あの小さい身体で全てを受け止めた、強い人。
だからこそ、先輩にはもうそんなことさせたくない。
俺は先輩を泣かさない、幸せにするって決めたんだ。
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